2021年3月、名古屋出入国在留管理局の施設で死亡したスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんが再び話題になっています。
遺族が国家賠償請求訴訟で、収容中のウィシュマさんの様子を収めた監視カメラの映像が、6月12日に初公開されたためです。
さて、その問題のウィシュマさん、そもそもなぜ収容されていたのでしょうか?
また、収容されていた出入国在留管理庁とは何なのでしょうか?
わかりやすくまとめてみました。
- ウィシュマ・サンダマリさんはなぜ収容されていた?
- そもそもウィシュマさんが収容されていた出入国在留管理庁って何?
ウィシュマ・サンダマリさんはなぜ収容されていた?

ウィシュマさんが収容されていた理由は、一言で言うと行くところが無かったためです。
ウィシュマさんが収容されるまでの経緯がわかると、その理由も一緒にわかるので、まずは経緯から説明していきます。
2017年6月、ウィシュマさんは日本留学の在留資格で日本に入国しました。
その後日本語学校に入学します。
ここまではウィシュマさんの希望通りですよね。
実はウィシュマさんには同じスリランカ人の男性と同居しており、この男性から暴力を受けていました。
そのせいで学校を休むことが増えるようになりました。
あざとかあったり顔が腫れてたりすると、人には会いにくいですからね。
そうこうしている間に今度は母国からの仕送りが止まります。
それと同時に日本語学校の学費も払えなくなってしまい、学校に通うことができなくなりました。
これが非常に良くなくて、そもそも勉強目的で日本に来ているのに、学校へ行っていない状況というのは、不法滞在とみなされてもおかしくありません。
2020年8月、困ったウィシュマさんは交番に相談に行くと、名古屋出入国在留管理局に収容されてしまいました。
というのが収容されるまでのおおまかな流れです。
こうしてウィシュマさんは行くところが無くなってしまったわけです。
母国からの仕送りが無くなったり、同居人からの暴力があったりと、ウィシュマさんの力ではどうにもならない部分もあります。
しかし理由が何にせよ、不法滞在という罪を犯しているからには、出入国在留管理局に収容されても文句は言えません。
ウィシュマさん自身も母国に帰るとか、大使館や総領事館などで相談するなどしていれば、こんなことにはならなかったかも知れませんね。
そもそもウィシュマさんが収容されていた出入国在留管理庁って何?

そもそも出入国在留管理庁ってなんだ?と思いますよね。
収容なんて聞くと刑務所や病院のように聞こえますが、あまり聞き馴染みの無い場所です。
というわけで出入国在留管理庁について調べてみました。
出入国在留管理庁とは、日本の行政機関の一つで、以下のような仕事をしています。
- 出入国管理
- 中長期在留者および特別永住者の在留管理
- 外国人材の受け入れ
- 難民認定などの外国人関連の行政事務
行政機関の一つですが、具体的には法務省に属しています。
外国人が日本に来ると、たいていは大きなトラブルもなく無事に帰国していきますが、中にはトラブルを起こしてしまう人もいます。
そういう『トラブった外国人をなんとかする』のが出入国在留管理庁というわけです。
日本以外のそれぞれの国に無くてはならない存在ですね。
ちなみに収容施設がどんなところかと言うと…
- 冷暖房完備
- 部屋は風通しや採光が十分配慮されている
- 居室以外のエリアで自由に入浴、洗濯、運動ができる(時間は決められているので深夜とかは無理)
- 多目的ホールの公衆電話で電話が出来る
- 体調が悪くなった時のために診療室がある
- 精神的に弱ってしまわないよう、臨床心理士によるカウンセリングがある
- 屋外での運動もOK
- 食事は栄養士がバランス管理したものが1日3食出る。収容者の宗教や病気も考慮されている
- 実費でカップ麺やお菓子の購入も可能
これ見る限り、なんだかものすごく快適そうに聞こえますよね。
大半の日本人は栄養士が管理したものなんて食べてないですし、3食とってない人も多いです。



ウィシュマさんに対する世間の反応
まとめ ウィシュマさんが収容されていた理由と収容施設

以上、今回はウィシュマさんが収容されていた理由(収容に至るまでの経緯)とどんなところに収容されていたかをまとめてみました。
以上をもう一度わかりやすくまとめると…
- ウィシュマさんは日本語を勉強しに日本に来ていた
- 家族からの仕送りが止まり、学校を除籍処分になった結果、不法滞在者に
- 収容施設は法務省の管轄
- 収容施設は割と快適そうに見える
という感じでしょうか。
ウィシュマさん、もっとうまいやり方があったんじゃないかなと思います。
もう亡くなられているので今さら何言ってもしょうがないですが。
というわけで今回はこのあたりで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。